ネットアニメーター・ラレコ氏によるフラッシュアニメ。元々はラレコ氏の個人サイト上で公開されていたが、2005年のJAWACON2005で出展されたのを機に注目を集めメディアミックス展開が行われるようになった。
オフィシャルサイトは当初サクセスが運営していたが、2007年3月22日の東京国際アニメフェア2007でライブドアネットアニメへの加入(メディア展開におけるライブドア・ファンワークスとの提携)が発表され、オフィシャルサイトもライブドアネット内へ移転した。
以後は当初よりライブドアネットアニメで展開していたラレコ氏の『やわらか戦車』の姉妹作品としてメディア戦略を展開していった。
並行して制作していたこともあって一部モブキャラクターは『やわらか戦車』にも登場している(桑形工業高等学校校長など)。
第64(ムシ)話以降数話ほどは「ムシ祭り」と題して『やわらか戦車』と同様フルボイスで製作していた。ツマミを初め女性キャラクターはKaolip氏が、ヒカルなど男性キャラクターはラレコ氏が声を当てていた。
しかし『やわらか戦車』と同じく2012年2月20日に公開終了したため、DVD未収録の31話以降は視聴困難となっている。(2025年10月現在)
シリーズ後期はラレコ氏が『やわらか戦車』にかかりきりであったようであまり更新されず、事実上の最終回である第84話も高校球児が街で偶然見かけたツマミの実力を認めスカウトしようとするがツマミは気づかず去ってしまうというツマミが主役ですらない回だった。
ライブドアネットアニメでの公開時期が『やわらか戦車』より後であること、サクセス時代のオフィシャルサイトの知名度が低かったことから「カワズ君の検索生活」などバラエティ番組では「『やわらか戦車』の後発作品」として紹介されることも多かったが、個人ベースでの制作は『やわらか戦車』より先行している。
2024年8月には、LINEスタンプと着せ替えが販売開始された。
作品内容人とムシが混ざり合う自然豊かでどこか昭和の香りが漂う町・桑形町を舞台に、鍬方ツマミとその周辺の人々やムシ達が織りなすドタバタギャグ。「異種間交配」というワードが強調される割にエロは無い(ギャグ文脈での蝉次郎やヒカルの露出はある)ものの、ツマミが病原体をツマんで感染してしまい物凄い顔色になる、ツマミがパパ達の頭にポールを突き刺して死亡させる、町内でヤクザの抗争が起き、撃たれた組長からツマミが弾丸を摘出するなどブラックな描写もしばしば。
ギャグ時空なのでキャラは死亡してもすぐに生き返るが、パパが売り飛ばされた回では次に登場した回の冒頭で「パパは買い戻されました」と注釈テロップがついている。
作品の尺はピンキリで、「ツマミが欲しいものを買う金を工面するためにパパを売り飛ばしてしまう回」と「買い戻されたパパが通勤中に鋏田テツと出会う」回の間に「ツマミめがけてスイカが転がって来るだけ」の回が挟まれたりしている。
登場キャラクター鍬方ツマミミヤマクワガタの父と元モデルの母による異種間交配で生まれた超ハイブリッド生命体「クワガタ人間」(本人談)である4才の女の子。メスor女の子であるが巨大なアゴを持ち、自動販売機を投げ飛ばしたりクマを倒したりする「クワガタパワー」の持ち主。家族仲は極めて良く、クワガタなのに蝶よ花よと愛されて(本人談)育っている。クワガタ同様に走光性(光に向かって移動する性質)を持ち、ホタル人間のヒカルに懐いている。
立派な大アゴは日頃大事に磨いているが、磨きすぎてもげてしまうことも。数日経つと生えてきて元に戻るらしい。
鍬方パパツマミの父で、体長1メートルを超えるミヤマクワガタ。ここまでの巨体は珍しいようで、直美と初めて会った時は虫取り網で捕獲されたり、ツマミに売り飛ばされたりしている。
現在は会社員として働いており、人間より2本腕が多いため仕事ぶりも優秀だが、昆虫のため寒いと冬眠してしまう。
非常に温厚な性格とツマミを溺愛している事により、ツマミから酷い目に遭わされる事も少なくない。
昆虫であるという理由で就職に難儀したり、会社でもクーラーの効いたオフィスで冬眠してしまい上司に罵倒されるなど苦労を重ねてきたこともあって「虫」、「ムシムシする」など「ムシ」という言葉を聞くとショックを受けて動けなくなる。
愛車は中古で買った三菱・ミニキャブ。
鍬方直美ツマミの母で、元はパリコレ出場まで果たした本格派のモデル。いい女な28才。
現在では主婦となり、いつも割烹着を身にまとっているが、ちゃぶ台の上で派手な服を着てポーズを取る「ちゃぶ台パリコレ」が趣味。
謎のルートで好物のスイカを一年中確保するなど娘のツマミを可愛がっているが、娘の破天荒な言動にツッコミ役に回る事も多い。
音痴だが、昔CDを出した事があるらしい。パパ曰く「落ち目の時にも何か出した」とか。
おでこがM字の剃り込みになっているのがコンプレックス。彼女の両親も同じM字のおでこ。
蛍原ヒカルホタルの母とビジュアル系アーティストの父を持つ16才男子。ホタルのように頭頂部に触角があり、ズボンを脱ぐとお尻が光る。オールドタイプのヤンキーであり、入学した学校を乗っ取って「ホトハラ学園」に改称させたり、全国制覇を目指して尻の光でヤンキーを照らしたりしている。
ヤンキーらしく粗暴な言動が目立つが、ツマミ(とパパ)にはちょっとだけ優しく、特にツマミからは「先輩」と慕われている。
尻の光は枯れた花を咲かせるなど不思議な力を秘めているが、警察からは露出狂扱いされ何度かお世話になった。
趣味(?)はエア単車。本物の単車は「排ガスをまき散らしてホタルの住めない街にしたくない」という理由で乗らない。
蛍原光男ヒカルの父でビジュアル系アーティスト。得意なパフォーマンスは高速化粧で、母親以外彼の素顔を見たことがないとされる。
「光子」と名付けたホタルと出会い、やがて家族になるまでを描いたスピンオフ小説「堕天使の街」が公式サイトに連載されていた。
じょしちゃん恐らくカブトムシと人間のハーフだが、両親の詳細は不明。雪が降った日に両親らしき雪像を作ったことがあり、父親がカブトムシ、母親が人間である様子。
年齢不詳のメスor女の子だが、頭に巨大なツノが生えており、足音が「じょしっ」で、すくい投げを得意とする。ツマミよりも強い。ツギハギだらけの服をまとい常にお腹を空かせており、鍬方家にお邪魔しては大量の白米をかき込んで去っていく。物静かではあるが、「生きていくのって大変でち」などのシビアな言動が目立つ。
鋏田テツツマミ達が暮らす桑形町にある駅の駅員。自動改札が導入されていない駅で、誇りをもって切符を切っている…と言うより自動改札の強火アンチである。アゴをカチカチさせるパパに対抗し切符切りをカチカチさせているうちに意気投合。鍬方家にお邪魔してビールをごちそうになる程の仲に。
第11話に彼と同じ顔の運転士が登場している。
王様桑形町にある公園の砂場を占拠し、「クワガタ公国」を建国しその国王を自称する42才のニート。何故か3匹のクワガタを家臣として使役する事が出来るほか、領地も市役所公認であるらしい。キサキを娶って一人前になろうと、「大アゴの切れ上がった女性」を求めてツマミを追い回している。
山本つねりツマミの従弟。直美の弟直次郎と巨大なオオクワガタのハーフ。まだ赤ちゃんだがそのパワーはツマミを上回る。
なぜかツマミとは相性が悪く、ツマミとふたりきりになると暴走する。
趣味は火遊び。ツマミが目を離した隙に家じゅうに火をつけてしまいツマミが地獄絵図と評したことも。
山本真理子つねりの母親。ランドマークタワーほどの巨体のオオクワガタで、歩く町の観光名所。
夜にヒカルにライトアップされて恋人たちの聖地になったことも。
蝉次郎人間大のセミの男。幼虫の時代を土の中で過ごしたため、失われた時間を1週間で取り戻そうと走り回る。
露出癖があり全裸にコートを羽織っている。
30年間土の中でゲーム三昧しており格闘ゲームに自信がある。
アゲハちゃん突然鍬方家の隣に巨大な城を建てて引っ越してきたセレブなアゲハチョウの女の子。鍬方家を犬小屋にしようと買い取ろうとして以来ツマミと対立し、顔を合わせるたびに唾を吐きかけている。
実は友達がいないことが悩みであるらしく、じょしちゃんと友達になろうと時給100万円で友達になってもらおうとするが、早々と破産し極貧生活を送る羽目に。
その後は何があったのか建設中のビル1棟を建設しながら買い取れるほどの大金持ちに戻っている。
執事は登場するが家族は一切登場しない。
テントくん第64話に登場したテントウムシと人間のハーフらしい男の子。ツマミのスイカを盗み画面から飛び出して追いかけっこを繰り広げた後、町に巨大な巣を張った巨大蜘蛛を相手に共闘し和解する。
劇中で名前は呼称されず当時のラレコ氏のブログに記載されていた。
テーマソング本編は約1分ほどであるが、OPとEDが存在する。
OP「くわがたツマミ」
作詞・作曲・編曲・歌:ラレコ
「くーわがたツマミ♪くーわがたツマミ♪」でおなじみのあの曲。DVD特典のCDでは田中麗華氏によるカバーverを聞く事も出来る。
通常本編のBGMはこの曲のインストゥルメンタルアレンジである。
ED「桑形町に陽が昇る」
作詞・作曲・編曲・歌:ラレコ
3番まで存在するが、アニメ中で流れるのは2番までである。
「ムシ祭り」期のフルボイス版ではこの曲がBGMとして使用されていた。
メディアミックス漫画版「月刊コミックラッシュ」2006年12月号から2008年6月号まであさりよしとおによる漫画版が連載されていた。
「プレコミックブンブン」2006年11月号から2008年1月号までねじまき我人による漫画版が連載されていた。
小説富士見書房「ドラゴンマガジン」およびライブドア「Anigema」でそれぞれ別々の小説が連載。挿絵はラレコが描いた。
いずれも未単行本化。
ゲームニンテンドーDS「くわがたツマミ くっつけ! ツマミ箱」2008年7月24日発売。
ツマミ、つねり、じょしちゃんを操作し倉庫番ゲームの要領で箱を動かし、同じ色または模様の箱を3つ揃えて消していく。キャラクターごとに異なる能力を持つ。
関連イラスト美少女風のデフォルメがされたツマミのイラストも多数存在する。
ハイブリッド・インセクターby上山道郎くわがたツマミby電球食人びゃッこパスまた、逆立った髪をツマミに見立てるパロディイラストも。
すばらっbyて。くわがたレミbyハオ伊58、一発芸する…!byれいさ関連タグFlash アニメ フラッシュアニメ
クワガタ娘 虫擬人化