筑邦銀行(福岡県久留米市)は24日、インターネット金融大手SBIホールディングス(HD)との資本・業務提携を解消すると発表した。関係強化を巡って折り合えなかったためとしており、SBIHDが「第4のメガバンク構想」を掲げて全国の地方銀行10行と結んだ提携から離脱する初のケースとなった。
筑邦銀によると、SBIHD側から提携の強化に向けた提案があったが、受け入れられなかったという。
筑邦銀は2020年、デジタル化への対応を強化するため、SBIHDと提携した。SBIHDが持つノウハウを生かし、プレミアム付き電子商品券を手がける新会社を設立したり、企業型確定拠出年金(DC)を中小企業に提供するサービスを始めたりした。SBI証券グループとの共同店舗も福岡市などに構えている。
SBIHDは傘下企業を通じて筑邦銀株を約3%保有しており、売却も含めて対応を検討する。連携事業についても双方で方向性を協議する予定で、筑邦銀は「条件にもよるが、継続していきたい」としている。
筑邦銀は、全国地方銀行協会に加盟する61行のうち2番目に総資産規模が小さい。全国で地銀再編が相次ぐ中、ネット金融との提携に活路を見いだしていたが、今回の解消で生き残りに向けた新たな戦略が求められる。
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